背中心というのは、着物でよく使われる言葉ですね。
着付けの時には、この背中心がちゃんと背中に来ているのか、確認をします。

さて、着物は、サイズを見るとき、裄丈といって背中心から袖の先までの長さを見るわけです。
これが、洋服になりますと、肩幅と袖丈というサイズになると思います。数字だけ追いかけますと、一見どうでも良い話で、結果一緒でしょうと思えるわけですが、ちょっとした考え方が変わりますと、動き方も変わってくるわけです。

 

まあ、いわゆる背中の中心なのですが、この線が、身体の中心と考えるわけです。と、簡単に書きましたが、実は考え方が、今と違うのかもしれません。

着るときに中心に合わせて着るのだから、背中心が中心に決まっていると、普通は考えるわけで、着てしまったあとは、見えないから、別に意識もしないと思います。しかし、日本の動きの中では、中心感覚のためにこの背中心を意識しないといけないわけです。ここが、面白いところで、西洋や近代における洋服は、身体にフィットして、その動きを邪魔しないように作られていると思います。つまり、自分が、中心で洋服は、自分に従うものとして捉えているわけです。ですから、中心は自分で、探すことになります。

ところが、日本では、これが逆転します。つまり、自分が着物に行動を合わせるようにするわけです。自分の動きの中心に背中心が来ているのではなく、着物側から、背中心は、ここだからと身体へ伝達しているから、それを感じ取って中心感を作りなさいというわけです。中心感覚は、自分が感覚するのではなく、着物が示唆しているから、それに従いなさいというわけです。

結果、おんなじ事でしょうって、思ったでしょう?笑。

これが、基本ですから、この考え方でないとどんどん、身体と着物はずれていくわけです。

 

着物からだより(コラム)