kimono5

着物は、ほんとうにたくさんの人たちの技術によって支えられています。
逆にそのことが販売ルートを複雑にさせてしまい、
ほんとうに高価なものなのに金額と価値に不透明感があるのかもしれません。
販売数の減少が負のスパイラルをおこしているのことは間違いありません。

販売金額の推移

呉服売り上げ推移ピーク時から30年売り上げはザクッと六分の一に減少しています。
着物保有枚数を見ると、やはり五十代の女性がひとつの境目で
四十代の女性からは着物からすでに遠ざかっています。
ということは、今後お下がりも期待できなくなるわけですね。

着物保有数おさがりが期待できなければ、購入しなければなりません。
でも、なかなか気軽にというわけにはいきませんよね

着ない理由着物を着ない理由

そして、着物を持っている人も案外困っています

着物着用の問題点あと、購入時の問題点ですね
これは、呉服屋に行くと誰でも思い当たる問題点ですね。
買う意思が固まってないと、敷居をまたぐのがつらいですよね。
そして、高価なものを買わないと相手にしてもらえないような気がしますしね。

販売店に対する不満でも、結局は有名店で買ってしまったりするわけですね。

店を決めるポイント*感想*
着物は着てみたいが、知識がないし着ることができない。それに、どこに着ていくかわからないし、そんな機会も少ない。という問題が、明確にあるわけですね。
これを、解決するべく、有名呉服屋さんは着付け講習を無料でおこなったり、イベントを開催して、顧客の取り込みをしているわけです。僕は、この無料という付加サービスに疑問を感じます。力のないグループがお付き合いの中でする無料と、力のあるところが顧客を総取りするための無料は意味が違ってきます。
これでは、結局最後は一番力がある一社しか生き残れないでしょうね。
着物は、最初にも書きましたようにほんとうに多くの技術が集まって成立している総合文化だと思います。それをただ、末端で販売のためだけに無形の技術を無料で提供することは、ひるがえって着物文化を無価値化するもので、衰退する原因のひとつになるのではと危惧するのであります。
人件費をコストと考えないで、投資として見直す必要性を感じるのです。
つまり、コストと考えれば削減目標になりますが、投資と考えれば、余裕があれば資金を増やせる方向にむかわせるわけです。
一人勝ちを考えると、難しい業種なのかもしれませんね。